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主な治療対象

突き指

球技スポーツなどを行っていてよく起きるケガとして突き指があります。一言に突き指と言っても医学的には、指の関節の場所などにより様々な分類があります。

 

槌指(つちゆび : マレット・フィンガー)
野球指(ベースボール・フィンガー)

野球のボールなどで突き指をして、もっとも指先の関節(DIP関節)が伸びなくなった状態。
関節付近の腱(伸筋腱 : 指を伸ばす)が切れる場合と腱の付着するもっとも指先の末節骨の骨折を伴う場合があります。

 

PIP関節(指先から2番目の関節)脱臼骨折

いわゆる“突き指”でこのタイプが多い。球技やコンタクトスポーツでPIP関節が過伸展(手の甲側に曲げられる)あるいは軸圧のため受傷。

 

母指(ぼし : おやゆび)
MP関節(親指の指先から2番目の関節)
尺側(人差し指側)

側副靱帯(そくふくじんたい : 骨と骨をつなぐ線維)の損傷
スキーストックを握ったまま転倒して手をついたときに生じることが多くスキーヤーズ・サムの名前があります。

 

他にも関節の脱臼や骨折、靭帯損傷などのいろいろな病態が起こりえます。


マレットフィンガー(骨折あり)

DIP関節脱臼骨折

 

突き指の治療法

症状やレントゲンの結果から、怪我の部位、状態を判断し、治療法を決定します。 自然に靱帯などの修復が期待されれば、一定期間、副子(そえぎ)を使って指関節の屈曲・伸展(曲げ伸ばし)を制限する保存療法を行います。 障害が残る可能性がある骨折のズレや靭帯損傷の場合には手術治療を行います。 固定期間の後、また手術後にリハビリ治療も必要になります。


副子固定

手術治療

 

突き指受傷時の処置

突き指になってしまったら、指を引っ張って直すという民間療法を耳にした方は、たくさんおられると思います。これは間違いです。
骨折、脱臼、靱帯・腱損傷を伴っているなど怪我の状況は多彩です。レントゲンも取らずに、腱や靱帯の部位場所も分からずに力を加えることは、怪我の状態を悪化させる可能性が高くなります。
まずは指が動かないように固定(適当な添え木 : カップアイスのスプーンでも、割りばしでも、何もなければ、隣の指と揃えてテープ固定しても)し、アイシング(氷を入れたビニル袋、保冷材、水道の水だけでも)を行ってください。明らかに変形している場合はすぐ、ひと晩経っても腫れや痛みが引かない場合は、整形外科を受診してください。

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